屋久杉について

屋久杉の概要


屋久杉(やくすぎ)とは、屋久島の標高500mを超える山地に自生する杉を言います。

狭義には、このうち樹齢1,000 年以上のものを指し、樹齢1,000年未満のものは
「小杉(こすぎ)」と呼びます。また屋久島で植林された杉を「地杉(じすぎ)」と
呼びますが、樹齢100年以内 の小杉を指す語としても用いられます。
このように使い分けて呼ぶのは、杉が主に地元で昔から生活に密着した材料
だったからです。

屋久杉・その1

 

一般に、杉の樹齢は長くても500年程度ですが、屋久杉は桁外れに長いのです。
栄養の少ない花崗岩の島に生える屋久杉は、ゆっくりと成長することにより木目が
詰まっていて、 また、降雨が多く湿度が高いために樹脂分が多く腐りにくいという
特徴があります。 そのため樹木の寿命が長いといわれ、樹齢2,000年以上の大木が
多いのです。 縄文杉や紀元杉、ウィルソン株が有名です。
 

屋久杉・その2
 

屋久杉の長寿の秘密は、樹脂の含有量が非常に多いことも理由のひとつです。
他の杉の5~6倍、多いものだと20倍も含まれているものもあります。
この樹脂には防腐・防菌・防虫効果があるため屋久杉は長い年月の間、不朽せず に
生き続けられるのです。

屋久杉工芸品

「神々が宿る木」と云われております。1000年を生きた杉は魂を持つという。
普通の杉とは異なり、非常に堅く異形の屋久杉。腐食しないこと、木目が華麗、
年輪の美しさ、独特の香りを持つこと。

 
 

   屋久島とは

         九州大隅半島の南南西約60km(鹿児島市から南へ約130km)洋上に浮かぶ
   周囲132km、面積504.88平方キロ。ほぼ円形に近い五角形しており
         鹿児島県の島では奄美大島についで  2番目。 日本全国でも9番目の大きさです。
         (北海道、本州、四国、九州を除く)。
         熱帯性気候と年間降雨量1万mmという多雨で年平均気温19.4度、最も寒い
         1月の平均気温11. 6度 と高く、海岸線では霜が降りることもなく温暖な気候です。
         島の中央部に洋上のアルプスとよばれる標高1936mの宮之浦岳をはじめ
   1000m以上の山々が連り、自然の原生林が広がっております。
   島の面積の約21%にあたる107.47平方キロがユネスコの世界自然遺産に
   登録されています。 
   2007年、日本の地質百選に選定されました。
         屋久島にある白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)は宮崎駿映画作品「もののけ姫」の
   舞台のモデルの1つでもあります。

          


                                                          
                    
 

 伐採の禁止

        屋久杉の伐採は、豊臣秀吉が島津義久に命じたのが最初と言われています。
        その用途は大坂城、聚楽第の建造など諸説あります。
        屋久杉はかつて神として崇められていたため、島民により伐採されることはありませんでした。
         しかし江戸時代に入り、屋久島出身で薩摩藩に仕えていた儒学者の泊如竹が 屋久島の島民の
        貧困を目にして屋久杉の伐採を島民に勧めたのをきっかけに、 1640年頃から本格的な伐採が
        始まりました。島民は薩摩藩に年貢代わりに 平木と呼ばれる幅10cm程度の屋久杉の木材を
        納めました。

        明治時代、1873年の地租改正で島の90%以上が国有地とされ、島民による勝手な伐採が 
        制限されました。このとき、生活の糧を奪われた島民が裁判を起こしています。
        裁判は島民の敗訴に終りますが、島を保護地区と伐採地区に分離され、営林署ができました。
        太平洋戦争後の高度成長期には大規模な伐採が続き、伐採地区の杉は殆ど無くなってしまいま
        し た 。 1970年以降、屋久杉の伐採は禁止されています。
        
 

      ★現在、屋久杉の伐採が禁止されているのに屋久杉工芸品がつくられるか?

       江戸時代に薩摩藩へ年貢としておさめられる屋久杉は大量に伐採されましたが、残った大量の

       切り株 ・倒木・土埋木などが工芸品に利用されています。
       近年、この土埋木の埋蔵量が低下してきており希少価値の高い銘木として
       広く知られるようになりました。